さまよう刃

さまよう刃 (角川文庫)

さまよう刃 (角川文庫)

通勤電車でゆっくり読もうと思ったんだけど、つい引き込まれて一気に読んでしまいました。
花火大会の帰り道、一人の少女が未成年の少年グループによって蹂躙された末、荒川から死体となって発見された。謎の密告電話によって犯人を知った父親は、突き動かされるように娘の復習に乗り出す。
自分自身は一貫して死刑廃止論者だったけれども、単純な理想論だけでは済まないのも事実。自分がこの父親だったらどう行動するだろうか?
あと、この少年たち以上に許せなかったのが、正義感を振りかざしながら、実は被害者の苦しみを食い物にするマスコミ。フィクションなんですけどね。
全然関係ないけれど、折りしも秋葉原の連続通り魔事件も発生し、読後感は重苦しいものとなった。